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【写真で解説】おうちで簡単!ハサミと仲良くなる3つの遊び


 ども、石田です。療育カットをしていると、「お店でカットできるようになってほしい」と言われることがよくあります。


 もちろん、療育カットのゴールは「お店でカットできること」なのですが、「焦らず、1つずつ、着実に」が大切です。


「ハサミを見ただけで、逃げちゃうんです…」

「『切らないよ』って言っても、もうパニックで…」


 保護者の方から、このような切実なご相談をいただくことも少なくありません。お子様にとって、あのギラリと光る金属の道具は、得体の知れない怖いものに見えてしまうんですよね。


 だから、まずはココを乗り越えることを考えなくてはいけません。


 とはいえ、無理に押さえつけても、お子様の恐怖心は増すばかり。では、どうすればいいのでしょうか?答えは、


ヘアカットから、一度離れてみること


です。


 髪を切る前に、まずはお子さんにとってのハサミのイメージを「怖いもの」から「楽しいおもちゃ」へと変えてあげること。そのために、ご家庭でできることがあります。


 今回は、ハサミと仲良くなるための「3つの簡単な遊び」を、一例としてご紹介します。この遊びを通して、きっとお子様の表情が変わるはずですよ。


なぜ「遊び」から始めるの?


本題に入る前に、少しだけ「なぜ遊びが大切なのか」をお話しさせてください。


 専門的な言葉で「脱感作(だつかんさ)」というものがあります。これは、苦手な刺激に少しずつ、安全な形で触れていくことで、不安や恐怖を和らげていく心理的なアプローチです。


 今回の目的は、ハサミという「刺激」と「楽しい記憶」を結びつけてあげること。 「ハサミ=怖いもの」という記憶を、「ハサミ=楽しいもの」という新しい記憶で上書きしてあげるイメージです。


 だからこそ、この段階で大切なのは「絶対に髪は切らない」というお約束です。あくまで「遊び」に徹することで、お子様は安心してハサミに触れることができます。焦らず、お子様のペースで進めていきましょう。


ハサミと仲良くなるための3つの遊び


 それでは、具体的な遊びをご紹介します。ステップ1から順番に試してみてくださいね。


  • ステップ1:音と形に慣れる「チョキチョキ言葉遊び」


 最初のステップでは、本物のハサミは使いません。まずは、ハサミの動きや音のイメージに慣れることから始めましょう。


【用意するもの】

  • なにもいりません!


【遊び方】

1.まず、お父さんやお母さんが、ご自身の指で「ハサミ」の形を作ります。人差し指と中指を動かして、チョキチョキと音を立ててみましょう。


2.「カニさん、チョキチョキ!」「パパ、ママ、チョッキン!」のように、楽しいリズムで声に出しながら、お子様の目の前で動かします。


3.お子様が怖がらないようであれば、「おててをチョッキンするぞ〜」と言いながら、優しくお子様の手や腕に触れてみましょう(もちろん、くすぐるだけです)。


4.お子様が真似をして、自分の指でチョキチョキし始めたら大成功!一緒にぬいぐるみやおもちゃの髪を切るフリをして遊んでみましょう。


【ポイント】 この遊びの目的は、「チョキチョキ」という言葉や動きが、楽しいことだと身体で覚えてもらうことです。笑顔で、たくさん声をかけながら遊んであげてください。


  • ステップ2:道具に触れてみよう「ねんどヘアーサロンごっこ」


 指のハサミに慣れたら、いよいよ本物の道具に触れてみます。ただし、切るのは髪の毛ではなく「ねんど」です。


【用意するもの】

  • 小麦ねんどや油ねんど(何色でもOK)

  • プラスチック製など、お子様が安全に使えるハサミ


【遊び方】

1.まずは、ねんどを細長く伸ばして、「ライオンさん」や「うどん」など、お子様が好きなものを作ります。


2.「ライオンさんを、チョッキンして短くしてあげようか!」と声をかけ、保護者の方が楽しそうにハサミでねんどを切ってみせます。


3.お子様が興味を示したら、ハサミを渡してあげましょう。最初はうまく切れなくても大丈夫。「持てたね!」「チョキってできたね!」と、できたことを褒めてあげてください。


4.慣れてきたら、丸めたねんどに、細長く伸ばしたねんどをたくさんくっつけて「髪の毛」を作り、「ヘアーサロンごっこ」に発展させましょう。「お客さん、今日はどのくらい切りますか〜?」なんて声をかけると、盛り上がりますよ!


【ポイント】 ねんどの「グニャッ」という独特の切れ味は、お子様にとって非常に楽しい感覚です。ハサミを使うこと自体の楽しさを、ここで存分に味わってもらいましょう。


  • ステップ3:本物に近づける「ライオンさんをカッコよくしよう!」


 ねんどを切ることに慣れたら、最後は「紙」を切る練習です。紙の「サクッ」という切れ味は、髪の毛を切る感覚に少し近づきます。


【用意するもの】

  • 画用紙や折り紙

  • ペン

  • お子様用のハサミ


【遊び方】

1.画用紙に、ライオンの顔を描きます。お子様に描いてもらっても良いですね。


2.画用紙のフチに、ハサミでたくさんの切り込みを入れて、「たてがみ」を作ります。

「わあ、ライオンさん、髪がボサボサだね。カッコよくしてあげようか!」と声をかけ、たてがみをチョキチョキと切るお手本を見せます。


3.お子様にハサミを渡し、自由にたてがみを切らせてあげましょう。「お、短くなったね!」「さっぱりしたね!」と、変化を言葉にしてあげると、お子様も達成感を感じやすくなります。


【ポイント】 この遊びでは、「作業」にならないように「ライオンさんを助けてあげる」というストーリーを持たせることが大切です。お子様を「ヒーロー」にしてあげることで、ハサミを使うことへのモチベーションがぐっと上がります。


【重要】遊びの中で大切にしてほしい3つの約束


 最後に、これらの遊びをする上で、必ず守っていただきたい約束が3つあります。


  1. 絶対に無理強いしない: お子様の表情が少しでも曇ったり、「イヤ」と言ったりしたら、その日はすぐにやめましょう。「楽しいままで終わる」ことが、次への一番の近道です。

  2. 必ず安全なハサミを使う: ステップ2以降で使うハサミは、必ず先の丸い、プラスチック製などの文房具用ハサミを使ってください。そして、遊ぶときは絶対に目を離さないようお願いします。

  3. 「できたこと」をたくさん褒める: うまく切れなくても、途中でやめてしまっても、決して叱らないでください。「ハサミに触れた」「一回だけチョキンとできた」その一つ一つの小さな「できた」を、めいっぱい褒めてあげてください。その積み重ねが、お子様の自信になります。


まとめ


 いかがでしたでしょうか?ヘアカットへの道は、なにも美容室の椅子に座ることだけがスタートではありません。むしろ、今回ご紹介したようなご家庭での小さな遊びこそが、お子様にとって、そして保護者の方にとっても、最も大切で、最も効果的な第一歩になります。


 ハサミが「怖いもの」から「楽しいもの」に変わったとき、お子様の世界はまた一つ広がります。


 焦らず、比べず、お子様のペースで。ぜひ、今日から「チョキチョキ言葉遊び」だけでも試してみてくださいね。


 もちろん、ご家庭での関わり方に悩んだり、次のステップに進みたくなったりしたら、いつでもご相談ください。あなたと、お子様の挑戦を、心から応援しています。



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