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初めから【上手くいかない】からこその療育カット


ども、石田です。実は、今の療育カットのサイトって1度リニューアルしてるんです。


 療育カットに限った話ではないんですけど、何かしらのサイトを見た時って、


「ホントかな?コレ」とか、

「最初から上手くいくのかな?」とか、

「続けられるかな?」とか


 そう思う人も少なくないと思うんですね。というより、僕自身そういう目で見ること多いです(笑)


 なので、今回はあえて「なかなか上手くいかなくて、最も時間がかかった」事例を踏まえて、「初めて利用する人」にも療育カットについて知っていただけたらと思います。


 お子さんは当時4歳の男の子。これまで美容室でのカットがなかなか難しく、「家で切るのも大変で…」と、お母さまからご相談をいただいたのがきっかけでした。


まずは「知ること」から


訪問前にLINEでやりとりをして、


●苦手なこと

●これだけは絶対に嫌がること

●好きなこと、好きなもの

●落ち着きやすい工夫

●ご家庭でやっている声かけ

●平日は支援施設か、幼稚園か、保育園か


などを教えていただきました。


 カットは技術も大切ですが、相手の特性や気持ちを「理解しよう」とするところから始めることは、療育カットに限らず、実は最も大事な部分です。


 あなた自身もそうだと思いますが、「初めての担当さん」の何が不安かって、「この人ちゃんと私のこと分かってくれるのかな?」ってことだと思うんですね。


 大人はそれが伝えやすいし、伝わりやすいほうですが、大人ですら意思の疎通が上手くいかなくて「担当変えたら失敗した」が起こるんです。


 ちょっと本題から逸れますが、大事なことなので書いておきます。SNSや口コミで目にする「伝えたイメージと違うスタイルにされた」ことの原因は、


  1. 伝え方に課題があるケース(お客さん側)

  2. 聞き方や引き出し方に課題があるケース(美容師側)

  3. 両方に課題があるケース(相性の問題もここに含まれます)


 だいたいこの3つのどれかだと思います。誤解のないように書いておきますが、あくまでも客観的に考えた場合です。


 伝え方に課題が無い人なんて存在しないですし、聞き方や引き出し方に課題のない人も同様に存在しません。完璧な人なんているわけないんですから…


 であるならば、もっとも多いのは「3.両方に課題があるケース(相性の問題も含む)」ということになりそうですが、これこそが本質的な課題だと思うんですね。


 お互いに歩み寄ろうと努力する姿勢が大事だからです。一方通行じゃダメということです。

 ですので、子供でなおかつ、児発支援を必要とするようなお子さんなら、さらに難しいということは理解していただけると思います。


当日をむかえるまでにお願いしていること


 そこで、僕は療育カットでは「知る」ことを最優先にするために、保護者の方に「あるお願い」をするようにしています。


 カットのモヤモヤの正体を突き止めるために、「首に何かをまく」ということや、「オモチャでも良いからハサミを怖がらないか」など、ヘアカットをする流れにおいて「どこにモヤっと」が隠れているか日常の触れ合いの中から探して頂くという「宿題」です。


 1つでも分かれば、どこにポイントを置けばよいかお互いに明確になるからです。


当日の第一歩


 当日、お部屋に入ってすぐに椅子に座ってもらうことはしません。

 まずは保護者の方や僕や、時には療育保育士の妻と「はじめまして」の挨拶をしつつ、遊びを交えて場を温めていきます。その後、一緒に絵カードを見ながら、カットの流れをイメージしてもらいます。


 ちょっと緊張していた表情が、少しずつほぐれてきたタイミングで、次のステップに移ります。でないと「失敗=できなかった」に繋がってしまうんですね。「急がない」ことを何より大切にしたいからです。


 …が、ここで僕の第1の「上手くいかなかった」が発生します。


極度の人見知り


です。これは療育中のアルアルの1つだと思いますが、ここに時間がかかる子も少なくないんです。この日もそうでした。


 なので、この日は何もしません。まずは「このオジちゃん誰?」の壁を低くして、「このオジちゃんのこと知ってる」をゴールに切り替えるためです。


 なので、当然ですが、この日に【料金】は発生しません。カットしてないわけですから当然です。


「できた!」の積み重ね


 この日は結局、最後まで「座る」ことまで進みませんでした。でも、それでいいんです。途中で休憩を挟みながら、少しずつ少しずつ前へ進む。


「今日はここまでできた!」


その経験が、次に繋がるからです。


「今日はオジちゃんと知り合いになった!」


は、彼にとっては「体の大きな知り合いが1人増えた」ことは事実なのですから、それは言い換えれば、「知り合いを増やすことができた」という成功体験に繋がるわけです。


終わったあとの振り返り


このあとは、お母さまと一緒に振り返りをしました。


「この声かけがよかったですね」

「次はここから始めるとスムーズかもしれません」

「日を置いて、今度は動画通話しましょう!」


 一緒に工夫を考えていける関係があるからこそ、お子さんの「できた!」が積み重なっていくのだと思います。


おわりに


結局、彼が最後までカットできるようになるまでにかかった時間はというと…


1か月半‼


でした…(苦笑)


 僕の存在を認識してもらうまでに動画通話などを駆使して、「オジちゃんは誰でしょう?」なんてクイズ形式で遊んでみたり、食料品の買い物で【偶然出会った】演出を装ってみたりして、「オジちゃん知ってる」となるまでに数日かけて…


 首にタオルやクロスをまくことが嫌だったものの、「ヒーローもの」は好きだったこともあり、「ライダーごっこ」と称してスカーフを1号ライダーのマフラー代わりにまいて遊ぶ中でタオルをまくまでにさらに数日…


 タオルが肌に触れるのがイヤなレベルなので、切った髪が肌につくのも嫌がりましたから、まずは髪1本、次は前髪、その次…とカットする場所を小分けにしていきました。


 それでも、毎日顔を合わせるわけではないので、2回目も相応の時間を使うんですけど、1回「できた!」があるので、1回目ほどの時間はかかりません。


 療育カットは「きれいに髪を切ること」が目的ではありません。


お子さんが安心して過ごし、できたことを自信に変えていける時間をつくること——。


なにより、


「お店でストレスなくカットできるようになること」


 これこそが、最終的なゴールだと思うんです。そのゴールは必ずしも僕のお店でなくても良いです。実際、「保護者の方の行きつけのお店のスタッフさんにカットしてもらうまで」をゴールに設定しているご家庭もあります。


 僕はその過程に立ち会えることに、いつも学びと喜びをもらっています。


 もし同じように「カットに悩んでいる」という方がいれば、ぜひ一度ご相談ください。一緒にお子さんの「できた!」を見つけていきましょう。



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